咥えタバコに青いジャケット,口を開けば江戸っ子ばりのべらんめえ口調。見た目だけなら「頑固オヤジ」の一言で片付けられそうなシド・ハイウインドですが,実は32歳。パーティ内ではバレットよりも年下という,ちょっと意外な事実があります。
FF7の仲間たちの中で,彼ほど「叶わなかった夢」を背負い続けているキャラクターはいないかもしれません。宇宙飛行士になるはずだった男が,なぜロケット村で燻っていたのか。
今回は一次資料を確認しながら,シドという人物を掘り下げていきます。
基本プロフィール
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 年齢 | 32歳 |
| 出身・拠点 | ロケット村 |
| 元の所属 | 神羅カンパニー宇宙開発部門 |
| 声優(AC以降) | 山路和弘 |
| 武器 | 槍(トライデント,パルチザンなど) |
| 性格 | 短気だが人情に厚い,ヘビースモーカー |
見た目のオッサン臭さに反して,中身は根っからの職人気質。パーティリーダー格として頼られる場面も多く,シリーズの中でも屈指の「頼れる大人」ポジションを担っています。

断たれた宇宙飛行士の夢

シドを語る上で欠かせないのが,神羅の宇宙開発計画にまつわる苦い過去です。
宇宙開発が最盛期だった頃,シドは若くして宇宙飛行士に抜擢されました。ロケットを宇宙へ飛ばす計画実行日,晴れて夢が叶うと万感の思いで操縦席に着いたのも束の間,発射直前にエンジン部で異常が見つかります。
担当していたのは,部下のシエラ。酸素ボンベの異常がどうしても気になり,一人でチェックを続けていたのです。
結局シドはシエラを見捨てることができず,ロケット発射を中止する決断を下しました。この一件で神羅は宇宙開発部門を縮小することになり,シドの夢は遠のいてしまいます。
シエラへの複雑な感情
自分の夢を潰した張本人——表向き,シドはそんな態度でシエラに接します。他人への物言いがもともときついタイプですが,シエラに対しては特に容赦がありません。仕事が遅いだの,ウスノロだの。暴言と言っていいレベルの言葉を投げつけることもしばしばです。
ただし,これは単なる八つ当たりではありません。シドは彼女の仕事ぶりそのものは高く評価しているのです。突き放すような態度の裏に,複雑な感情が渦巻いている——このあたりの機微が,シドというキャラクターに深みを与えています。

夢が叶う瞬間

物語終盤,セフィロスの呼び寄せたメテオを破壊するため,クラウドたちはヒュージマテリアを積んだロケットで宇宙へ向かうことになります。ヒュージマテリアを積んだ宇宙船をメテオにぶつけて破壊する計画です。
操縦するのはもちろんシド。かつて絶たれたはずの夢が,思いがけない形で実現する瞬間です。
このときのシドは,正直ヒュージマテリアどころではありません。「自分はただこのロケットで宇宙に行きたかっただけだ」と本心を漏らすほど,感無量の様子を見せます。
脱出の際にはエンジン部のトラブルで窮地に陥りますが,密かにロケットへ乗り込んでいたシエラに助けられ,長年のわだかまりも解けていく——。宇宙から自分たちの住む星を見下ろしたことで,シドは改めてこの星を守る決意を固めるのです。
リメイクシリーズでのシド

『FF7リメイク』(パート1)は,物語の舞台がミッドガル脱出までに限定されているため,シドはそもそも登場しません。彼が仲間になるのは,もっと後のタイミングだからです。
『FF7リバース』では晴れて仲間入りを果たします。とはいえ,戦闘で操作できるキャラクターではありません。プレイアブル化は次回作に持ち越された形で,ファンの間では「ジャンプ」に関連する固有アビリティが与えられるのではと期待されています。
映像作品『アドベントチルドレン』でシドが繰り返す「ジャンプしろ!ジャンプ!」という掛け声を思い出せば,この予想にもうなずけるはずです。

飛空艇「ハイウインド」の由来

パーティの空の足として活躍する飛空艇「ハイウインド」は,シドがクルーごと神羅から強奪した機体。彼の名字がそのまま艇名になっているあたり,シリーズを通じて「乗り物にまつわる男」というイメージが強く根付いていることが分かります。
ちなみに『アドベントチルドレン』では,新型の飛空艇「シエラ号」と共に登場します。命名の由来を考えると,二人の関係がどう変化したのか,想像がつく人も多いのではないでしょうか。二人は同居しているものの,あくまで助手と艇長という関係——結婚したとは明言されていません。
他作品でのシド

ディズニーとのコラボタイトル『キングダムハーツ』シリーズにもゲストキャラクターとして客演しています。
年齢設定は42歳。ラクダシャツにステテコ,腹巻,高楊枝という,オッサン臭さをさらに強調した衣装で登場するのですが,これはスタッフいわく「ディズニーが絶対にやらないデザイン」を狙った結果なのだとか。
原作とはまた違う方向性でキャラが立っている点も,シドらしいといえばらしいところです。
なぜシドは記憶に残るのか
見た目だけなら「典型的な頑固オヤジ」で終わってしまいそうなキャラクターですが,シドが多くのプレイヤーの心をつかんできたのには理由があります。
一つは,叶わなかった夢を諦めきれない不器用さ。宇宙開発が頓挫してもなお,ロケットの整備を続ける姿には,どこか切なさが漂います。
もう一つは,シエラとの関係に見える素直になれない優しさ。きつい言葉の裏にある本音は,プレイヤーの目にはしっかり見えているからこそ響くものがあります。
そしてなにより,夢が叶う瞬間のカタルシス。長年の鬱屈が一気に解放されるロケット発射のシーンは,FF7屈指の名場面として今も語り継がれています。
まとめ
シド・ハイウインドは,絶たれた夢を抱えながらも,仲間たちと共に新たな形でそれを叶えていく,FF7の中でもひときわ人間くさいキャラクターです。
べらんめえ口調の裏にある不器用な優しさ,シエラとの複雑な関係,そして宇宙へ飛び立つあの名場面。原作をまだ知らない人は,ぜひロケット村での出会いから体験してみてください。
『FF7リバース』で再会したシドが,次回作でどんな戦い方を見せてくれるのかも楽しみなところです。
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よくある質問(FAQ)
- シドの年齢は?
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32歳です。見た目のオッサン臭さから年上に見られがちですが,実はパーティメンバーの中でも若い部類に入ります。
- シドの声優は?
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映像作品やリメイクシリーズでは山路和弘さんが担当しています。オリジナル版のFF7には音声はありませんでした。
- シドはなぜロケット発射を中止した?
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発射直前,エンジン部の点検を続けていた部下のシエラを見捨てられなかったためです。この決断がきっかけで神羅の宇宙開発は縮小され,シドは長らく夢を諦めることになります。
- シドとシエラは結婚している?
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明言はされていません。『アドベントチルドレン』の時点でも同居はしていますが,あくまで助手と艇長という関係として描かれています。
- FF7リメイク(パート1)にシドは出てくる?
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登場しません。パート1はミッドガル脱出までを描いているため,シドが仲間になるタイミングにはまだ届いていないのです。
- FF7リバースでシドは操作できる?
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仲間にはなりますが,プレイアブルキャラクターではありません。操作可能になるのは次回作以降と見られています。
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