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【FFストーリー解説】DDFF012はFFを(もっと)好きになれる大作です

DDFF012 タイトル
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今回はファンからも高い評価を受けたタイトル『ディシディアデュオデシムファイナルファンタジー(DDFF)』の世界観と物語について詳しく解説します。

この作品には歴代ファイナルファンタジーシリーズの戦士たちが登場し,壮大な神々の戦いに巻き込まれていきます。物語の核心は「調和と混沌を司る二柱の神の闘争」「神々に召喚された戦士たちの運命」にあります。

FFシリーズの周年を記念したタイトルですが,非常に根強い人気を誇っています。本作をプレイしたことのない方でも十分に”観て楽しめる”作品です。ぜひあなたの推しキャラクターを見つけてみてください。

目次

1. 「ディシディアファイナルファンタジー」とは?物語の舞台設定を解説

ディシディアファイナルファンタジーシリーズ 構図

「ディシディアファイナルファンタジー(DFF)」シリーズはスクウェア・エニックスによって開発された3Dアクションゲームです。

本作は歴代ファイナルファンタジーシリーズのキャラクターを操作し,1 on 1のスピーディーかつド派手な戦闘が楽しめます。

シナリオ面においてもつくりこまれていて,各キャラクターたちの解釈や葛藤などが鮮明に描かれています。それぞれの個性が強調されているので非常に魅力的なシナリオ展開となっています。シナリオは歴代作品をプレイされた方ほどより楽しめます。

過去と未来が交錯する世界観

今回紹介する『DDFF』の物語は前作『DFF』の後を受ける形で展開します。共通点としては,調和を司る神「コスモス」と混沌を司る神「カオス」による永遠の闘争が取り上げられています。そして二作品の違いは時系列にあります。

  • DDFF … 12回目の闘争
  • DFF … 13回目の闘争

前作で既にエンディングは迎えています。今回紹介する『DDFF』はその前の物語になります。何故永遠の闘争が集結したのか?といった背景が語られるわけです。

ちなみに本作のサブタイトル「デュオデシム」(duodecim)はラテン語で「12」を意味し,12回目の闘争をテーマにしています。

異界の戦士たち

ディシディアデュオデシムファイナルファンタジー 構図

DFFシリーズではシリーズからの数多くのキャラクターが登場します。DFFでは22名,DDFFでは31名の戦士たちが登場します。

スクロールできます
タイトルコスモスサイドカオスサイド
FF1ウォーリア・オブ・ライト cv. 関智一ガーランド cv. 内海賢二
FF2フリオニール cv. 緑川光皇帝 cv. 堀内賢雄
FF3オニオンナイト cv. 福山潤暗闇の雲 cv. 池田昌子
FF4セシル・ハーヴィ cv. 程嶋しづマ
カイン・ハイウィンド cv. 山寺宏一
ゴルベーザ cv. 鹿賀丈史
FF5バッツ・クラウザー cv. 保志総一朗エクスデス cv. 石田太郎
ギルガメッシュ cv. 中井和哉
FF6ティナ・ブランフォード cv. 福井裕佳梨
ケフカ・パラッツォ cv. 千葉繫
FF7ティファ・ロックハート cv. 伊藤歩
エアリス・ゲインズブール(アシスト) cv. 坂本真綾
クラウド・ストライフ cv. 櫻井孝宏
セフィロス cv. 森川智之
FF8スコール・レオンハート cv. 石川英郎
ラグナ・レウァール cv. 平田広明
アルティミシア cv. 田中敦子
FF9ジタン・トライバル cv. 朴璐美クジャ cv. 石田彰
FF10ジェクト cv. 天田益男
ユウナ cv. 青木まゆこ
ティーダ cv. 森田成一
FF11シャントット cv. 林原めぐみ
プリッシュ cv. 平野綾
FF12ヴァン cv. 小野賢章ガブラス cv. 大塚明夫
FF13ライトニング cv. 坂本真綾
DDFFデスペラードカオス cv. 若本規夫
登場キャラクターと声優一覧
(DDFF参戦キャラは太字表記)

それぞれのキャラクターの思惑や行動が色濃く描かれています。本作では各キャラクターの背景や個性がさらに掘り下げられますので,あなたの”推しキャラクター”がきっと見つかるはず。

FF経験者にとっては随所に組み込まれたファンサが楽しめます。FF未経験者にとっては各キャラクターの雰囲気を網羅的に感じられるのでおすすめです。

2. ディシディアシリーズの世界観

はじめにDFFシリーズの世界観について解説します。DFFシリーズはこれまでに『DFF』,『DDFF』,『DFFNT』の3作品がリリースされています。

そしてこれらは同じ世界観となっています。共通点は「神々の闘争」と「浄化」です。

DDFF コスモスとカオス

二柱の神が異界の戦士たちを呼び集め,世界の均衡を保つために闘争を繰り広げます。そして闘争に敗れた神と戦士たちは「浄化」を受け,再び蘇ります。そしてまた新たな闘争が始まる…といった具合です。

「浄化」とは戦士たちの記憶と経験を喰らい,召喚直後の状態に戻してしまう現象のことです。先ほどは便宜上蘇ると言いましたが,実際にはタイムリープしているような感じでしょうか。

つまり力を喰らっている存在がいるわけですが,その辺りは本編から逸れますので後ほど解説します。

3. ストーリー解説

1章『新たなる敵』

DDFF1章 コスモスの力

コスモスによって新たに呼び出された6人の戦士たち(ライトニング,カイン,ラグナ,ティファ,ユウナ,ヴァン)。戦士たちはコスモスから力を与えられた。この力は戦いを経ることで意思に馴染み,クリスタルに姿を変えるのだという。

クリスタルを得ることで戦士たちは神の力を得ることができる。その力を以て混沌の神カオスへと立ち向かう。戦いに勝利することで,元の世界に還れることを願って…。

しかし,コスモス軍は突如窮地に追い込まれる。カオスの戦士が次元の扉より戦士たちに酷似した無限の人形「イミテーション」を戦力として取り込んだためである。

イミテーションから逃れる戦士たちの行く手を阻むようにケフカとクジャが現れる。ライトニングは一人でクジャに立ち向かう。

DDFF1章 ケフカとクジャ

戦いに敗れたクジャは消えてしまう。見殺しにするケフカに怪訝な表情を見せるライトニング。するとケフカはこう語った。

どうせあのぐらいじゃ死なないんだからさ 放っておいてもいいんだよ

言葉の意味が理解できないライトニングだったが,ケフカはさらにこう話す。

お前たちに言ったってどうせ忘れちゃうんだから

その後ライトニングはカインと合流。しかし,すぐそばにはバッツが横たわっていた。バッツのもとに駆け寄り,ライトニングが聞いたのは衝撃の事実だった。

カイン……何で おれを―

DDFF1章 カインの裏切り

何も語ることなく敵対するカイン。そこへガーランドとエクスデスが現れる。するとカインはバッツを抱えてその場から立ち去ってしまった。

戦闘態勢に入るライトニングだが,ガーランドは応戦する素振りも見せずこう語った。

すぐにここもイミテーションの大群で埋まる わしがわざわざ貴様に手を下す必要もない―
復活も望めぬ完全なる消滅を貴様らにもたらす

2章『揺るぎない瞳』

DDFF3章 カオスの戦士の仲間割れ

ヴァンはカオスの戦士同士のもめごとに遭遇した。破壊の衝動に駆られていたティナ。しかしティナには戦いたくないという意思があった。それを聞いたケフカがティナを洗脳し,調教していた。

見かねたヴァンは割って入り,ケフカを退けてティナを連れ出したのだった。もう破壊の力を使いたくないとティナはヴァンに自分を倒してほしいと話す。これに対して,ヴァンはこう答える。

だったら戦わないで力も使わなきゃいい。別にオレがおまえを倒さなくたっていいだろ

2人はコスモスの戦士とカオスの戦士。この世界には戦うために呼ばれたはずだったが,ヴァンには意思があった。ティナの疑問にこう答える。

さっき オレ おまえが困ってたように見えた―
おまえが困ってたことにカオスもコスモスもないだろ?
戦うために呼ばれてるのは知ってる。でもオレ 自分の意思は捨ててないからな

DDFF2章 自分の意思

ヴァンはコスモス軍の勝利を信じていた。カオスが倒れることで世界は安定し,自分たちはもとの世界へ帰れるというのだ。ヴァンは続けて,ティナにこう話す。

カオスを倒す前にオレがおまえを迎えに来る そしたら一緒にコスモスのところに行けばいい
おまえもコスモスの戦士になればオレたちと一緒に元の世界に帰れるだろ?

ヴァンにとってティナはカオスの戦士ではなく,戦う意思をもたない戦士だったのだろう。

3章『手掛かり』

DDFF3章 ラグナのお手柄

仲間とはぐれ,道に迷うラグナ。彼が迷い込んだ先には暗闇の雲が待ち受けていた。襲い来る暗闇の雲にラグナは何とか退けたものの,どこか歯切れの悪い様子。

ラグナは暗闇の雲に見惚れていたり,慌てて弁解するも足を挫いてその場に座り込んだり…。間の抜けた様子のラグナに暗闇の雲は呆れていた。主であるコスモスを気の毒に思う暗闇の雲であったが,ラグナはこう返す。

お姉さん 別にオレは仕えてるんじゃないぜ
世界が崩壊しちまったらオレたちも困る―なら世界を守らなきゃってそういうこと

だが,コスモス軍がイミテーションに悩まされているのは事実。ラグナがそう話すと,暗闇の雲がこう答えた。

イミテーションはこの世界にはあってはならぬ
世界の均衡を崩す 異質な存在だ
ひとつ おしえてやろう―
イミテーションどもは次元の狭間よりこの世界へと這い出てきた呪いの人形だ
我らはその人形を使役しているにすぎぬ―

―奴らとこの世を繋ぐ 次元の扉
閉ざされれば 新たな人形は生み出せぬだろうな

図らずともラグナはイミテーションに関する情報を入手することができた。これがコスモス軍の現状を打破する糸口になるのだろうか…。ラグナは情報提供のために仲間のもとへと急ぐ。

4章『想いの行方』

ジェクトとはぐれてしまったユウナは一人佇んでいた。ユウナはふと指笛を鳴らした。指笛の音がこだまする。

指笛 聞こえたりしてね
この世界だったら 会えたりするかも―
―そんなこと あるわけないか

そうつぶやいて歩き始めたとき,突然ティーダが目の前に現れたのだった。驚きを隠せないユウナであったが,ティーダは彼女を知らない様子だった。その場から走り去るティーダを追いかけ,ユウナも走る。

DDFF3章 再会

追いかけた先では,ティーダがジェクトと対峙していた。衝突しようとする親子の間にユウナが割って入る。きっと話せば分かってくれる…,その想いがユウナを動かした。

ねぇ わたしたち一緒に旅してたよね 私も全部の記憶はないけど,でも―
キミのこと覚えてるよ ちゃんと覚えてる―
―キミはわたしを守ってくれて いろんな話をしてくれて
ティーダ わたし キミに会いたかったんだ
思い出したら きっと戦わなくて済むよ 思い出すまでわたしがキミを守るから

躊躇うティーダだったが,そこに突如皇帝が現れ攻撃を仕掛けてきた。ユウナを庇ってティーダは倒れこんでしまう。消えようとするティーダを見かねて,ジェクトは己の力を託してその場に倒れこんでしまう。

空の器と化したジェクトを手土産に皇帝はその場から立ち去ってしまう。眠ったままのティーダ,連れ去られたジェクト,突然の出来事に混乱するユウナ。

DFF3章 前を見据えて

そこへヴァンとラグナが合流した。困惑するユウナにラグナは冷静に答える。

彼をどうするにしたってオレたちは他のカオスの奴らとは戦わなきゃならない
だとすりゃユウナやオレたちに今できることって― ここでどんより暗くなってることじゃないよな?

落ち着きを取り戻したユウナは前を向いて歩み始める。

一方,ジェクトを連れ去った皇帝は混沌の神カオスのもとを訪れていた。

DDFF3章 新たなる駒の誕生

カオスの力を与えてジェクトをカオスの駒として利用するというのだ。皇帝の意図を疑るガーランドであったが,皇帝はカオスの勝利のためだというのだった。

ある時,皇帝は妙な動きをするコスモスの戦士について勘ぐっていた。

DDFF3章 次の戦いへ

なるほど 自ら敗北を招こうというわけか
そうして神の力を新たなる戦いへと繋げると―
―が,しかし おかしなものだな
敗北を重ねてきたコスモスの戦士に戦いの記憶を持つ者はいない
何も知らぬはずの奴らがどこから新たなる戦いへの選択を導き出したのか
勝利を重ね 記憶を保ち続ける我らカオスの者か
果たして 誰の入れ知恵だろうな?

皇帝はコスモスの戦士たちを消滅させるべく,コスモスを直接狙う算段を組んでいた。あくまでもカオス軍の勝利を望んで…。

5章『選択』

DDFF5章 裏切り

ケフカの不穏な言葉,裏切るカイン,無限の軍勢イミテーション。さまざまな疑問を抱えたまま,ライトニングはひとり聖域へと向かっていった。そこにはコスモスとウォーリアがいた。コスモス軍の劣勢に焦りを見せるライトニング。

その時,コスモスは弱っていたジェクトの気が消えたことを感じ取った。仲間の裏切りを疑うライトニング,いよいよ敗北が脳裏をよぎる。すると突如ウォーリアが剣を向け,こう話す。

おまえの言う通りだ 我々は負ける

応戦するライトニングだったが,コスモスが2人を制止する。ウォーリアに何か知っているのかと尋ねると,彼はこう答えた。

私とカインはこの戦いを捨てている

イミテーションとの戦いを経るなかで,ウォーリアは勝利を疑うようになっていた。そんな中カインと出会い,この闘争についてこう話した。

DDFF5章 敗北という希望

結果はどうあれ 力尽きるまで戦うことはできる

すると,カインはある可能性について話し始めた。

おまえの言う通り 俺たちは力尽きるまで戦い そして負けるだろう
だがもしそれよりも前に敗北を受け入れることで勝利の可能性が生まれるとしたら―
おまえはそれに賭けることができるか?
この戦いは幾度となく繰り返されている
そして俺たちは倒れては蘇り 戦い続けている
信じがたい話には違いない
だがもしそれが本当なのだとすれば 俺達には次の戦いがある
真に力尽きさえしなければ蘇り 戦いに復活する可能性が生まれる

カインは次の闘争へと紡ぐために,自らの手で仲間を倒して眠らせているのだった。だがライトニングは信じられるはずもなかった。

勝てる見込みがないから自ら負けるというのか!
どうやってそんな夢物語を信じろというつもりだ!
もしおまえたちの言うことが本当だとしても 永遠に続く戦いに蘇って何の意味がある
戦いが永遠に終わらない?だったら私たちはいったい何のために戦って―

その答えは「戦いを終わらせる」ためだ。コスモスが戦士たちに与えた力”クリスタル”は戦いの輪廻を断ち切るための力でもある。だがクリスタルを手に入れることができないこともまた事実。そこにラグナ,ヴァン,ユウナが合流する。

もはや自分たちには道を選ぶ時間さえもない…。だからこそ敗北を受け入れ,次の戦いへとつなぐ。ウォーリアはそう話すが,ライトニングは反対した。

このまま次の戦いが始まったって敵との数の差は変わらない
次の戦いでクリスタルをすぐに手に入れられる確証もない
それなら少しでも敵の数を減らしておく その上での敗北も望みには繋がるはずだ

ただやられるわけにはいかない。それにラグナが持ち帰ったイミテーションの発生源の情報もある。ライトニングだけでなく,ラグナ,ヴァン,ユウナも戦い続けることを決意した。

6章『形なき真実』

DDFF6章 永遠の闘争

イミテーションに翻弄されるカイン。状況は悪化する一方である。焦燥に駆られるカインの前にゴルベーザが現れる。カインはゴルベーザに問いかける。

カオスが勝利すれば世界は崩壊する
それをおまえたちは望んでいるのか?

そこでゴルベーザから語られたのは,この世界の核心でもある情報だった。

いずれ消えゆくおまえたちに真実を伝える意味はあるのか―
永遠に続く神々の闘争 この戦いは幾度となく繰り返されている
言いかえれば世界は決して崩壊などしない― 戦いは終わらぬのだからな

カインは衝撃の真実に信じられるはずもなかった。さらにゴルベーザはその理由を話す。

おまえは戦いに敗れ再び蘇った戦士
蘇るために浄化を受け記憶を失っている
この戦いが繰り返されていることを忘れてしまっているにすぎないのだ
だがおまえの本来の記憶は戦いの輪廻を証明している―
この世界に召喚されたばかりの者に元の世界の記憶はほとんどない
だがおまえには私やセシルの『元の世界の記憶』がある
戦いを経るほど元の世界の記憶は戻ってくる
すでにおまえに戻っている記憶 それはつまり―

そこへセシルがカインを助けるべくゴルベーザに剣を向ける。そしてゴルベーザはその場から立ち去った。カインの身を案じるセシルに対して,カインはこう問いかけた。

DDFF6章 本来の記憶

セシル おまえ 記憶はまだ戻ってはいないのか

ああ でもカインのことは思い出してきてるよ 戦っているうちに少しずつね
カインもそうだろう?戦えば戦うほど感覚が戻ってくる
大丈夫 カインも僕も戦い続けていればきっと記憶は戻ってくる

それは曖昧ながらも,最も確かな真実。永遠に続く戦いを示す唯一の証拠でもあった。疑念が確信へと変わったカインはコスモスの戦士たちを眠らせるために奔走していた。

DDFF6章 紡ぐ希望

フリオニールを匿うなか,エクスデスが追い詰める。カインは応戦するも,イミテーションの大群に囲まれてしまう。それでもカインは次の闘争へ望みを託すためにフリオニールを庇って戦い続けた。

7章『仲間』

DDFF7章 疑念

コスモスの戦士と接触するゴルベーザに興味を持ったアルティミシア。何か策を練っているのかと尋ねるも,不要だとゴルベーザは答える。その思いはアルティミシアも同じだった。

終わらない闘争であるが,カオスの戦士たちは勝利を確信していた。

イミテーションに追われるティファ。目の前に現れたのはアルティミシアだった。不意を突かれたティファのもとにカインが手助けに現れた。カインの登場にアルティミシアは警告した。

DDFF7章 戦う理由

命が救われたとでも勘違いしましたか?むしろ気をつけるのはその男に対して
違いますか?
おまえの後ろに倒れている戦士がまさに動かぬ証拠となるはず

ティファの後ろにはジタンが倒れていたのだ。警告したアルティミシアはその場から去っていった。ティファがジタンを助けに向かおうとするとカインは制止した。そしてジタンを抱え込み,その場から立ち去ってしまったのだ。

何よ どういうこと? 全然わかんない
話聞かせてもらわなきゃ

カインを追いかけるティファ。カインはティファに武器を向けて臨戦態勢に入る。だがカインは既に満身創痍,その場に膝をついてしまった。カインの身を案じるティファに対してカインはこう話す。

またイミテーションに囲まれるぞ コスモスのところへ戻れ
裏切り者の心配など―

バカ!

DDFF7章 仲間だからこそ

ティファはカインにポーションを投げかけ,まくしたてるように話す。

ついさっき人を助けておいて今さら裏切り者?笑わせないで
それに助けられなくたって騙されたりしないよ
教えてよ 理由
ジタンはどこ? 他のみんなにも会ってるの?
ねえ なんで私に武器を向けたの?

話せることはないと答えるカイン。ならばとティファはこう返した。

じゃ ついていくしかないかな
私ひとりでコスモスのところに帰れるか不安なの
でも仲間と一緒にいれば安心だから―ね
カイン 『仲間』でしょ?私たち

これを聞いたカインは事情を話した。自分たちのたどる運命について。しかしティファは落ち着いた様子だった。そしてカインにこう話す。

じゃ 他のみんなを探しに行こうか
カインひとりじゃ行かせられないよ だってカイン もう倒れそうじゃない
みんなを眠らせることが正しいのか 正直まだわからない
でもカインは自分を信じてまだ先に― 倒れるまで先に進むつもりなのよね?
だから私 ついていく 誰にも 倒れてほしくないから
あなたやみんなを守るために戦うわ

決意を新たにしたティファだったが,続けてその胸の内を話してくれた。

悔しいの
この世界に呼ばれたこと 負けること 消えること いろんなことが
私たち 使い捨ての駒なんかじゃない
一緒に戦ってきた大事な『仲間』だよ

『仲間』のためにも戦い続ける。それが敗北する闘争だったとしても…。

DDFF7章 次なる駒

カオスの戦士クラウドは混沌の神カオスにひとり戦いを挑んでいた。その強大な力の前にクラウドは敗れ,混沌の闇に飲まれてしまった。

俺は 消えるのか 調和の神コスモス
この声が聞こえたら どうか 頼む 俺の大事な仲間を―
ティファ

終章『託されぬ戦い』

DDFF終章 合流

イミテーションの発生源『次元の扉』を目指して,ライトニング一行は進む。その途中,カインとティファが合流した。既にカインの事情を把握していたライトニングたちは自分たちの目的を話した。

イミテーションの脅威まで次へ繋げるわけにはいかない

最終的に勝つって目的はみんな同じってことだ

同じ目的を果たすべく,カインとティファも次元の扉を目指すことに。しかしカインの合流をよく思わない者もいた―。

DDFF終章 和解

ライトニング 今さら許してくれとは言わんが すまなかった

人に斬りかかっておいてその程度で済むか―
―おまえが真実を追い始めなかったら きっと私たちはここから抜け出せなかった

それは感謝している

一行は目的地へ向かうなか,コスモスに与えられた力とクリスタルについて話していた。

コスモスの力が私たちの意思と馴染む― その時間があれば違ったんでしょうか

あ でもさ もしかしたらコスモスの意思とオレたちの気持ちが離れたから駄目だったんじゃないか?
イミテーションのせいでオレたちはカオスどころじゃなかったろ?
オレたちがここで次元の扉を壊しさえすれば 次の戦いで他の奴はコスモスと同じ意思を持てる
だからオレたちがやろうとしてることは実はすごく意味があってクリスタルに一番近い

次の戦いで敵はやっとカオスに戻る
そうすればコスモスと同じ意思を持てる―か

次元の扉に近づくにつれ,禍々しい気配は強まる。ところがイミテーションの数が少ない現状が気にかかる様子のライトニング。そこにエクスデスとゴルベーザが現れた。

DDFF終章 イミテーションの侵攻

おまえたちはここでゆっくり私たちの相手をするといい
気づく頃にはすべてが終わっている
おまえたちも感じていたであろう この地のイミテーションの少なさを
イミテーションの大群本体はそろそろ目的地に到達する頃だ
たとえ神であろうとその数を前にしてなすすべもなかろう
調和の神コスモスの玉座 イミテーションの狙いはコスモスだ
忘れたか?主を失った戦士は皆 闇に消える
それは復活も望めぬ 完全なる消滅だ

もはや一刻の猶予もない。カインはその場を引き受け,ライトニングたちを目的地へ急がせる。

ライトニングたちは次元の扉を目指す。完全なる消滅を覚悟して―。そして一行は次元の扉へと到達した。だがそこへカオスの戦士たちが立ちはだかる。

DDFF終章 対峙

因縁の相手との決着をつけ,カオスの戦士たちを退けることに成功した。

そしてひとり戦うカインもまたエクスデスとの戦いに勝利した。すでに満身創痍のカインのもとにゴルベーザが現れた。

DDFF終章 真の戦いの終わり

この期に及んでまさか俺を止めたりはせんだろうな

礼を言うべきなのだろうな 私は諦めかけていた
この輪廻を止めることも セシルを救うことも―
行けば消滅はまぬがれんぞ 次の戦いへ向かわずとも良いのか

俺が向かうべきは未来ではない― この先だ

DDFF終章 最後の戦い①
DDFF終章 最後の戦い②

そして6人の最後の戦いが始まろうとしていた。ライトニングは自らの胸中を語った。

最後まで戦うと言い出したのは私だ みんなを巻き込んですまない

覚悟の上でこの場にいる―,そこにいる誰もがそう答えた。今さら退くことはできない。ライトニングたちは次元の扉の破壊に向かう。

DDFF終章 闘争の敗北

聖域では,イミテーションの大軍が押し寄せていた。敗北する戦いへと向かう前に,ウォーリアはコスモスにこう話した。

コスモス 私は今 あなたを敗北に導こうとしている
勝利を願い 戦いの終わりを望んだあなたに 私はもう 他に何もすることができない

何もできないのは私の方です
本当はあなたたちみんなを助けたかったのに―

あなたの力は世界を守るためのものだ
私たちを助けるためにその力を使っては何の意味もない
我々は調和の神を勝利に導くためにこの地に呼ばれた戦士なのだ
あなたの勝利はきっと未来で形となる だからどうか あなたも未来を信じて
皆と次の戦いへ向かってほしい―
未来のあなたとともに戦えないことを許してほしい

エピローグ『13回目の闘争へ』

世界を支えるべき存在であった調和の神
その力は常に世界へと注がれ
崩壊を望む混沌の神の力を抑えていた

だが この戦いで法則は破られた
調和の神は世界を守るはずの力を解放し
その力で戦士たちの身を守り 自ら敗北したのだ
その行為は混沌の神の力を暴走させ
結果 世界は形を失うこととなった
かろうじて繋ぎとめられた断片の世界
神竜の浄化によって やがて新たな戦いの幕があがる
消えていった戦士の記憶さえも失って
蘇る調和の神 そして 戦士たち
彼らは再び 勝利のために戦い始めることとなる

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