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【圧巻の映像美で楽しむ作品】FINAL FANTASY XVI

FFXVI タイトル
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FINAL FANTASY XVIは2023年にPlayStation5にて発売されたシリーズ第16作品目の最新作です。プロデューサーは『FFXIV』を立て直した吉田直樹氏が務め,発売前から積極的なメディア発信の効果もあって話題となりました。

しかしファンの間では「FFシリーズ衰退期」の前例が記憶に新しく,敬遠する動きも目立ちました。開発サイドもそれは薄々感じていたためか,新規層にもプレイしてもらえるような仕上がりにしたようです。

結果的には意見が真っ二つにわかれるレビュー。FFシリーズ全作品をプレイした私個人としては70点としました決して駄作というわけではないので,この記事が購入を検討されている方の参考になれば幸いです。

目次

概要

FINAL FANTASY XVIは2023年にPlayStation5にて発売されたシリーズ最新作で,同年9月には追加DLC2種とPC版の開発に取り組んでいることが発表されています。表情や色彩まで精巧に表現された”映像美”やプレイ状況に応じてトリガーの重みが変化する”アダプティブトリガー”など,PS5の性能を駆使したコンテンツになっています。

発売から1週間で全世界累計販売本数は300万本とされています。(『FFXV』は発売初日で500万本)これにはPS5の普及率が背景にあるとされていますが,実態は分かりません。ただマーケティングに関しては,参考にはなりますがゲームそのものの良し悪しを計ることはできません。ですので実体験などのレビューを見るのが一番参考になると思います。その辺りは別の記事でまとめていますので気になる方はぜひご覧ください。

中世ヨーロッパの動乱期にFFらしい要素を盛り込まれた作風になっていて,表現が強めのダークファンタジーです。ファンタジー感は残しながらも,差別や権力といった現実社会をまじまじと描いたことで,これまでのシリーズと一線を画した雰囲気のタイトルとなりました。ちなみに開発にあたって『ゲーム・オブ・スローンズ』をチームに観てもらうほど影響を受けたと吉田氏は話しています。

主要人物

FFXVI クライヴ
クライヴ・ロズフィールド cv. 内田夕夜

ロザリア公国の第一王子にしてロズフィールド家の嫡男。フェニックスのドミナントとして覚醒せず,その剣の腕前から弟ジョシュアを守るナイトの役目を担う。その際”フェニックスの祝福”を与えられ,その能力の一部を使用できる。ある悲劇に巻き込まれ,その発端である”黒きイフリート”を追う復讐者となる。

FFXVI クライヴ
ジョシュア・ロズフィールド cv. 大塚剛央

ロザリア公国の第二王子でクライヴの弟。その身に召喚獣フェニックスを宿すドミナントでもある。貴族でありながら分け隔てなく人に接する優しい少年。病弱な自身に引け目を感じており,武勇に優れた兄を尊敬している。クライヴ同様,ある悲劇に巻き込まれてしまう。

FFXVI ジル
ジル・ワーリック cv. 潘めぐみ

北部の部族出身で幼い頃に和平の証としてロザリアに預けられた。クライヴやジョシュアと共に育ち,兄弟のような間柄で良き理解者でもある。数奇な運命に翻弄され,召喚獣シヴァのドミナントとして覚醒することになる。

FFXVI トルガル
トルガル

ジルと同じ北部出身で,群れからはぐれていたところを保護されてロズフィールド家にて育った。ある悲劇でクライヴたちと離れ離れになるが,やがて再開して過酷な旅路を共にする心強気仲間となる。

FFXVI シドルファス
シドルファス・テラモーン cv. 白熊寛嗣

迫害を受けるベアラーや政に翻弄されるドミナントを保護する組織のリーダーで通称は「シド」。ヴァリスゼアを蝕む”黒の一帯”に関する調査も行っている。かつてウォールード王国に属していた召喚獣ラムウのドミナント。

FFXVI ベネディクタ
ベネディクタ・ハーマン cv. 樋口あかり

ウォールード王国の密偵部隊長を務める召喚獣ガルーダのドミナント。卓越した剣技と任務遂行能力を持ち,冷酷で残忍な性格。その性格は幼少より過酷な人生を送ってきたためである。

FFXVI バルナバス
バルナバス・ザルム cv. 綱島郷太郎

灰の大陸を統べるウォールード国王にして召喚獣オーディンのドミナント。流れ者でありながらその実力で国王まで上りつめた。即位後も自ら剣をふるい,大陸に棲む蛮族をも退けて統一を果たした。

FFXVI クライヴ
ディオン・ルサージュ cv. 中村悠一

ザンブレイク皇国の皇子にして至高の竜騎士。民衆や部下からの信頼も厚く,数多の戦場で武勲をあげてきた。召喚獣バハムートのドミナントとして戦場を駆ける姿は吟遊詩人に謳われるほどである。

FFXVI クライヴ
フーゴ・クプカ cv. 間宮康弘

ダルメキア共和国の評議会顧問を務める召喚獣タイタンのドミナント。元々一兵卒だったが,その力で地位を富を手にした。議会では強い発言権を持つが,己の利益のために動く狡猾な性格。ベネディクタと出会ったことで人生を大きく狂わせることとなる。

ストーリー

FFXVI ストーリー

舞台はクリスタルの加護を受ける世界「ヴァリスゼア」には各地にクリスタルの巨塊「マザークリスタル」が存在する。その周囲に満ちるエーテルにより人は魔法を使い,国は栄え,豊かな生活を享受していた。一方で,生まれつき魔法が使える人々は「ベアラー」と呼ばれ,奴隷として酷使・差別されるという問題も根付いていた。

しかし,ヴァリスゼアの各地が「黒の一帯」に蝕まれはじめた。これはエーテルの枯渇によって発生し,辺りを動植物のいない死の大地となってしまう現象。その脅威から逃れようと各国は争いはじめ,ヴァリスゼア各地で戦争へと発展していった。

各国はマザークリスタルを求め,召喚獣とその力を宿す「ドミナント」を使役して戦争を始める。ロザリア公国のクライヴもまた,マザークリスタルをめぐる戦乱へと巻き込まれてしまう。そのさなかにある悲劇が巻き起こり,ロザリア公国を大きく揺るがすこととなる。そしてその影には「黒きイフリート」の存在があった。

クライヴは戦乱が巻き起こるなか,黒きイフリートへの復讐を果たすべく旅を続けている…。

戦闘システム

本格アクションの基本バトル

FFXVI 戦闘シーン

本作はバトルアクションスタイルで,本格的なアクションスタイルとなっています。主に「基本アクション」と「召喚獣アクション」を使って戦闘することになります。

基本アクション

剣による近接攻撃,魔法による遠距離攻撃を主体に戦闘します。敵の攻撃はタイミングよく回避することで攻撃につなげられます。(プレシジョンドッチ)

特殊アクション

戦闘中に特定の条件下で発動し,戦闘を有利に進められます。敵の攻撃に合わせて近接攻撃すると敵の攻撃をはじき,短時間スローになります。(パリィ)またダウンしている敵の上で近接攻撃すると追撃ダメージを与えられます。(パニッシュ)

召喚アクション

召喚獣の力を宿して戦うことができます。フィートとアビリティを装備することができますが,イフリートは例外。

スクロールできます
召喚獣フィート
フェニックスシフト敵に素早く接近し,移動中に攻撃できる
ガルーダエンブレイス爪を使って敵を引き寄せ,強敵の場合は素早く跳躍できる
ラムウジャスティス敵を捉えて杖から雷球をはなつ。雷球は敵に付着し,攻撃を当てると起爆する
タイタンブロック構えた腕で敵の攻撃をガードする。ガード成功でリミットゲージが上昇。
バハムートウィングチャージを行い,時間経過でゲージが溜まるとメガフレアをはなつ。
シヴァスナップ地面を滑るように素早く移動して敵の攻撃を回避する。
オーディンアーム武器を斬鉄剣にする。攻撃を当てるとゲージが上昇,溜まると斬撃斬鉄剣をはなつ。
召喚アクション一覧

この他各種アビリティを習得することで,より多角的な戦術がとれるようになります。ちなみに戦闘中,相棒として旅に同行してくれる”トルガル”に指示を出すことで,戦闘のサポートもしれくれます。

苦手な方でもご安心 ”ストーリーフォーカスモード”

FFXVI ストーリーフォーカスモード

本格バトルアクションですが苦手な人には「ストーリーフォーカスモード」がおススメです。これはストーリー中心に楽しみたい方向けで,戦闘が易しく設定されています。各種サポートアクセサリが装備され,初心者でも楽しめます。

スクロールできます
オートアタックの指輪通常攻撃するだけで,装備しているアビリティやフィートを駆使した,多彩な攻撃を出す
オートドッジ指輪敵の攻撃を受けそうになったとき,回避できる状態であれば自動的にドッジなどで回避するようになる
オートスローの指輪敵の攻撃を受けそうになったとき,回避できる状態であればその瞬間に時間の流れが遅くなり,回避の有効時間が延びる
オートポーションの指輪HPが一定以下になったとき,所持しているポーションを自動で使用する
オートトルガルの指輪戦闘中のトルガルへの指示を,攻撃に応じて自動で実行するようになる
各種サポートアクセサリの詳細

圧巻の超スケールバトル 召喚獣合戦

FFXVI 召喚獣バトル

本作の醍醐味である”召喚獣合戦”。基本的なバトルシステムは通常時と変わりませんが,プレイヤー自身が召喚獣となりダメージやアクションがド派手になっています。ストーリー上で重要な役割を担う召喚獣によるバトルは物語の転換期として挿入されています。非常に見ごたえのある大迫力のバトルは本作でしか体験できません

FFXVI 召喚獣

体験談(※一部ネタバレあり)

ネタバレは避けたい!という方は別の記事にまとめていますので,こちらを参照してください。

シリーズ屈指の映像美

FFXVI グラフィック

技術の進化を経て,シリーズ屈指のグラフィックとなりました。ファイナルファンタジーは当初から映像美を売りにして開発されていたため,グラフィック面は力を入れて制作されています。ムービーだけでなく戦闘や背景世界も一貫して高画質となり,映画を観ているような感覚を味わえます。ダークファンタジーなシナリオとの相性が良く,差別や戦争の凄惨さが鮮明に描かれたことでプレイヤーへの訴求力が高まったと思います。

シナリオ重視のタイトルですので,「ストーリーフォーカスモード」が実装されているのでしょう。本作は”映像を観る作品”として,ゲームが苦手な方,よく知らない方にもおすすめできるタイトルといえるでしょう。

良くも悪くもFFらしくない

FFXVI 探索

本作はFFらしさをあまり感じませんでした。FFらしさは人それぞれですし,私はコア層なので強く感じただけかもしれませんが…。特に気になったのは探索要素がないことです。FFらしさというよりRPGらしさかもしれませんが,醍醐味のひとつだと個人的には考えています。隠し通路の先にそっと強力な装備の入った宝箱があったり,村人と会話すると良いアイテムがもらえたり。

探索と同時に世界観をすみずみまで楽しめるのですが,本作ではほとんど宝箱を拾う機会がありません。シナリオに集中して楽しんでもらいたいという思惑なのかもしれませんが,せっかく高グラフィック化した世界を探索しようという気になれませんでした。その反面,実際に探索要素が盛り込まれた場合,見つけるのは困難かもしれませんが…。

雰囲気づくりのためか全体的に暗い

FFXVI 体験談

本作の雰囲気はダークファンタジーなため,繊細な世界観を扱っています。加えてシナリオ重視となっているため物語が全体的に暗い印象です。それ自体はシナリオ構成なので問題ないのですが,暗い要素が戦闘にまで波及してしまいゲーム性に影響してしまっていると感じました。上記画像を見ていただくとその暗さが伝わるかと思います。アクションバトルですので視認性が低下すると,プレイに支障はきたしますよね。特にアクションが苦手な方にはより高いハードルになってしまいます。設定で明度を上げると多少はマシになりますが…。

シナリオ後半の召喚獣合戦

召喚獣合戦 イフリートVSタイタン

本作の目玉である召喚獣合戦ですが,見ごたえとしては抜群です。一方で,特にシナリオ後半にかけて召喚獣合戦にかかる時間が長すぎると感じました。特にタイタン戦は40分近くの激闘で途中から退屈とさえ感じてしまうぐらいでした。スケール感や演出の関係で仕方のない面もあるでしょうが,ゲーム性は悪くなってしまいますね。

まとめ

FINAL FANTASY XVIは圧倒的な映像美を軸に楽しむ作品です。戦闘にしてもストーリーにしても,洗練された映像を”観て”楽しめます。なのでアクションRPG初心者も気軽に楽しめるような環境が構築されているのでしょう。

一方で,ゲーム性は個人的には微妙なところでした。何よりFFらしさが感じられない部分が多かったため,過去シリーズとは良くも悪くも一線を画していると思いました。実際に,ファンからの評価の方ではイマイチという印象が強いです。

本作でしか体験できない要素も多いことは確かなので,あまりFFシリーズをプレイしたことのない方,あるいはバトルアクションに興味のある方には向いている作品だと思います。PS5をお持ちの方は映画を”観る”ような感じで,一度プレイしてみてはいかがでしょうか?

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