FINAL FANTASY VIIは1997年にPlayStationで発売されたシリーズ第7作品目です。本作からプラットフォームがPlayStationに移行され,2Dドットから3Dポリゴンへと進化しました。発売から3日間でなんと200万本を売り上げ,総出荷本数は328万本に達しました。FFシリーズ代表作としておススメされることも多く,FFシリーズを遊んだことがない方でもキャラクターは知っているのではないのでしょうか?
概要
FINAL FANTASY VIIは1997年に発売され,その後は移植版として『FFVIIインターナショナル』,スピンオフ作品として『CRISIS CORE FFVII』,映画版として『FFVII アドベントチルドレン』,オリジナル版をもとにPlayStation4でフルリメイクされた『FFVII リメイク』など関連作品も数多く発売されている。PlayStationへと移行したことで3Dモデルが操作可能となり,より没入感を持って楽しむことができるようになりました。これはのちのゲーム制作手法にも大きな影響を与えました。
余談ですが,現在FFVIIリメイクに続く最新作『FFVII リバース』が発売を控えています。PS5での発売ですが,オリジナルで描かれていたシーンが高画質化するなど進化を遂げています。公開された情報などをまとめた記事も投稿していますので,気になる方・購入を検討されている方はぜひ参考にしてください!
主要人物
- クラウド・ストライフ
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ニブルヘイム出身の元ソルジャーで本作の主人公。現在はなんでも屋をしている傭兵。神羅の宝条によりセフィロスコピーの実験体にされジェノバ細胞を埋め込まれたため,記憶が曖昧になることがある。「興味ないね」という口癖から冷めた性格で,負けず嫌いな面もある。物語が進むにつれて,その性格が変化していく。
- ティファ・ロックハート
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ニブルヘイム出身でクラウドの幼馴染。酒場セブンスヘブンを切り盛りする看板娘。快活に振舞うが,本質は慎重で奥手な性格。クラウドに対しては親愛と皮肉を込めた物言いが多い。ニブルヘイムでの事件では師匠に救出され,格闘術を教わった。この事件から神羅カンパニーを憎み,アバランチに参加する。のちにクラウドと再会した際に違和感を感じたことから,行動を共にするようになる。
- バレット・ウォーレス
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反神羅組織「アバランチ」のリーダーで故郷と妻を奪った神羅カンパニーへ復讐するためテロ活動を行う。そのため神羅カンパニーに所属していた過去を持つクラウドに何かと因縁をつける。粗暴な性格で口数が多く,独り言が絶えない。
- エアリス・ゲインズブール
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アイシクルロッジ出身でミッドガルに住み,花売りをしている。積極的かつ天真爛漫な性格で,ストレートな物言いが多い。義母と平和な日常を営んでいたが,神羅の計画とクラウドとの出会いをきっかけに自身の使命と向き合っていく。
- レッドXIII
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コスモキャニオン出身で神羅カンパニーの研究所で実験サンプルとして扱われていた。名前はコードネームであり,本名は別にある。クラウドにより救出されてから旅に同行するようになる。大人びた態度が目立つが,故郷へ戻ると言動が一変する。
- ケット・シー
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関西弁を話す自称占いマシーン。普段はデブモーグリの上に乗っている黒猫のぬいぐるみ型ロボット。物語の途中で強引に仲間に加わり,その正体はのちに明かされる。黒猫が持つメガホンはデブモーグリに命令を出すための道具。
- シド・ハイウィンド
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かつて神羅カンパニーが宇宙開発に力を入れていた時代の提携エンジニアで凄腕のパイロット。過去にロケット発射が失敗したことで神羅の宇宙開発予算が削られるなど冷遇されていた。その結果神羅と対立するクラウドたちに同行するようになる。口は悪く厚顔無恥な振る舞いも多いが,ハートは熱い。
- ユフィ・キサラギ
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ウータイ出身でマテリアを狙う忍者の末裔。故郷のウータイの復興のためにマテリアを集める旅をしている。特定の場所で仲間にすることができる。陽気な性格でマテリアや宝物には目がなく手癖が悪い。
- ヴィンセント・ヴァレンタイン
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昔のタークスの元メンバーでニブルヘイムの神羅屋敷の地下の棺桶で眠っていた。宝条に逆らった結果被験体とされ,モンスターに変身する能力を得た。その際瀕死になったが,ある人物による処置で不老の体を手に入れる。クラウド以上にクールな性格で口数も少ない。
- セフィロス
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ニブルヘイム出身で神羅カンパニーの中で英雄と称されるソルジャー。ニブルヘイムへの調査任務をきっかけに自身の出生について知り,ニブルヘイム事件を起こした。これを機に人類と星に対する激しい憎悪に取りつかれる。FFVIIシリーズでは共通して物語の鍵を握る人物でもある。
ストーリー
この世界には「あらゆる生物が死によって星に還るとき,その知識やエネルギー(あわせて精神エネルギー)が蓄えられ新たな命を生み出す」という死生観がある。この精神エネルギーはライフストリームと呼ばれ,地中を流れている。
神羅カンパニーは精神エネルギーを魔晄と名付け,これを汲み取る施設(魔晄炉)で電力を供給し,都市ミッドガルの人々の生活を豊かにしている。一方で,反神羅組織「アバランチ」は蓄えられたエネルギーの横取りによって星が衰退するとして,神羅カンパニーの活動を批判している。なお本作に登場する「アバランチ」は分派にあたり,過激な手段をとっている。
物語はバレット率いるアバランチの作戦「壱番魔晄炉爆破」が決行されるところから始まる。クラウドはティファに誘われ,雇われる形で作戦に参加した。アバランチでの活動のなか,クラウドは神羅から保護観察対象とされているエアリスに出会い,ボディガードとして行動を共にするなどその後も神羅と対立する行動をとる。さらに神羅の背後には自身の過去に深い関係を持つセフィロスがかかわっていることを知る。「アバランチ」は打倒神羅,クラウドは打倒セフィロスとそれぞれの目標のため,広大な世界へ旅立つことになる。
戦闘システム
本作では,従来シリーズから大きく変わった「装備」と「マテリアシステム」,各キャラごとに持つ強力な攻撃技「リミットブレイク」が登場しています。
- 装備品
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従来シリーズのように武器・兜・鎧・盾と全身設定の形式から,「武器」「防具(腕輪)」「アクセサリ」のみとなっています。「武器」は各キャラごとに専用化されています。各武具にはマテリア穴が存在し,マテリアを装備することでアビリティが増えたり,能力値が変化します。また旧作のように攻撃可能距離の概念があり,使い分ける必要があります。
- マテリアシステム
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マテリアは魔法や特殊技,ステータスアップなど様々な効果を持ち,武具に装着することでその効果を得られます。マテリアの組み合わせをカスタマイズすることで多彩な戦術が展開できます。マテリア自体は敵を倒すと得られる「アビリティポイント(AP)」が一定値に達するとレベルアップし,新たなアビリティが習得できます。マテリアレベルがMAXに達すると同じマテリアがAP0の状態で新しく手に入ります。
- リミットブレイク
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各キャラクターごとに用意されている技で,リミットゲージが最大まで溜まると使うことができます。リミットゲージは戦闘中にダメージを受けると蓄積します。リミット技はレベル1~3に2つ,レベル4に1つ存在し,使用回数によってレベルが上昇します。レベル4のリミット技は各キャラごとに条件を満たしたり,イベントによって習得することになります。
体験談(※一部ネタバレあり)
この作品は移植版や外伝作品など様々なタイトルが発売されているため,ぜひプレイしてみることをおススメします。時系列こそ異なりますが,世界観や登場キャラクターたちは共通しているので,オリジナル版を遊んでおけばよりその他の作品も楽しめますよ。ここではオリジナル版に関する体験談を紹介します。
本作のマテリアは非常にやりこみ要素のあるシステムです。マテリア穴には連結するものがあり,マテリア同士で効果を増幅できます。なかでも有名なのが,コマンドカウンター+ものまねによるバレットのアンガーマックスです。
コマンドカウンター | 攻撃を受けた際,組にしたコマンドマテリアを発動させます Lv.MAXでは100%の確率で発動します。 |
ものまね | 直前に発動した戦闘コマンドを発動します。魔法やぜになげは消費なしで発動でき, リミット技は自身のものであれば発動できます。 |
アンガーマックス | バレットのリミット技Lv.3の上位技で敵全体にランダムで18回攻撃します。 演出はシンプルで右腕の銃で乱射するというものです。 |
戦闘時にバレットがリミット技を発動させ,バレットがダメージを受けるのを待ちます。その後バレットが被弾した瞬間,上記のマテリアセットの数だけ「アンガーマックス」を発動させます。アンガーマックスは単発威力は低いものの,ボスなどの単体戦の場合はかなりのダメージとなります。また演出もシンプルなため,単位時間あたりのダメージ効率に優れています。
まとめ
数多くの関連タイトルが発売されるなどFFシリーズをブランド化した作品といえるでしょう。オリジナル版だけでなく,外伝作品まで含めてどれも非常に面白いです。これら関連作品をプレイしていくと,よりシナリオの関連性を考察できたりと味わい深い作品になりますよ。
何が面白いのか,何故ファンを魅了し続けているのか,ぜひオリジナル版からプレイして確かめてみてほしいです!
- FFシリーズで最も有名なタイトルで関連作品が非常に多い
- グラフィックや音楽などあらゆる面で進化し,その後のシリーズにも影響を与えた
- 独自のマテリアシステムにより,これまでと異なりつつも戦術に多様性が生まれた