FINAL FANTASY IIIは1990年にファミリーコンピュータで発売されたシリーズ第3作品目です。今作がファミリーコンピュータで発売された最後のシリーズとなります。ファイナルファンタジーシリーズではおなじみのクリスタルをめぐるストーリーはFINAL FANTASY Iを彷彿とさせる内容となっています。
概要
FINAL FANTASY IIIは1990年に発売され,その後リメイク版は2008年にニンテンドー3DSにて発売されました。
『FF I』や『FF II』と比較して移植版まで間があったこともあり,未プレイの方も多いのではないのでしょうか?今作は冒険する世界も格段に広がっており,より壮大な物語を体感することができます。
主要人物
- 4人の光の戦士
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今作では『FF I』のように,4人の若者が主人公となる。山奥の村ウルで長老に育てられ,好奇心から足を踏み入れた洞窟で出会った風のクリスタルから啓示を受けることになる。
- ルーネス
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光の戦士の1人。好奇心旺盛で感情豊かな少年。前向きな性格で周囲からの信頼も厚い。軽口をたたきながらも正義感が強い。
- レフィア
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光の戦士の1人。鍛冶屋で育てられた少女だが,厳しい修業に耐えられず家出を繰り返している。根はやさしく,活発で意地っ張りな性格。カエルが嫌い。
- イングズ
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光の戦士の1人。サスーン城の青年兵士で,性格はルーネスと対照的。冷静で丁寧な言動が目立つ。レベルが上がった際にはキザなポーズをとるといった一面もある。
- アルクゥ
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光の戦士の1人。読書が好きな引っ込み思案な少年で,ルーネスとは幼馴染。気弱な性格だが,冒険を通じて勇敢で陽気な少年へと成長していく。
- 魔王ザンテ
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ダンジョン『クリスタルタワー』の最上階で光の戦士たちを待ち受ける。師から「人としての命」を受け継いだが,これを不服に思い土のクリスタルを利用して大地震を起こし,世界を混乱に陥れる。
ストーリー
ある時,世界を大地震が襲い,世界の調和を保つクリスタルは地中へと沈んでしまう。辺境の村にいた4人の若者は大地震によってできた洞窟へと探検に向かう。そこで風のクリスタルと出会い,啓示を受けた4人は光の戦士として,世界の調和を取り戻す冒険の旅に向かう。
冒険のなかで大地震を起こしたのが魔王ザンテであること,またそのきっかけとなった出来事や経緯が解き明かされていく。
戦闘システム
いまやFFシリーズではおなじみの「ジョブシステム」,「召喚獣」が登場しました。「ジョブシステム」は『FF I』にもありましたが,今作ではクリスタルの恩恵を受けて転職することができます。ジョブごとの独自のスキルを利用して様々な戦術をとることができます。この「ジョブシステム」はその後のシリーズでも引き継がれ,今やFFシリーズの特徴ともいえます。
「召喚獣」は特定のジョブのみ使用することができ,バハムートやリヴァイアサン,オーディンなどFFシリーズではおなじみの召喚獣たちが登場しています。『FF VI』や『FF X』,シリーズ最新作の『FF XVI』でも重要な存在となっています。いまや召喚獣はFFにとって重要な存在で,物語の本質にかかわることも少なくありません。
体験談(※一部ネタバレあり)
前作の『FF II』から戦闘システムやストーリーの幅が広がり,今のFFシリーズの骨格となるような内容になっています。プレイヤーとしては手腕が問われるといったところでしょうか。なかでもプレイヤーの好みがわかれるジョブシステムは今ではおなじみなので,他の作品で経験した方もいると思います。
今作で印象に残っているのはラストダンジョン「クリスタルタワー」と「闇の世界」です。先述したように,戦闘システム面がかなり改善されたため,ゲーム難易度としては低めです。ただオリジナル版では,この2つのラストダンジョンが信じられないほど難しいことで有名です。途中で離脱することはできず,回復ポイントもセーブポイントもありません。長いうえに強敵ぞろいのダンジョンを2つも突破しなければならず,まさに苦行でした。私個人としては,シリーズ中トップの難易度だと感じました。興味のある方はぜひオリジナル版をプレイしてみてください。
まとめ
FINAL FANTASY IIIは『FF I』がつくり上げた骨格に肉付けをしていったようなタイトルです。ジョブを使い分けた戦術の展開はプレイヤーの自由度を高めてくれました。
またオリジナル版はレトロゲームあるあるの”鬼畜ゲー”です。腕に自信のある方はぜひオリジナル版をプレイしてみてほしいです。この難易度を当時の子供たちはクリアしていたのか…?
- FFシリーズおなじみのシステムが多数導入された(ジョブ・召喚獣)
- 「ジョブシステム」により多彩な戦術がとれ,ゲームバランスが良好
- オリジナル版のラストダンジョンの難易度は伝説級